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2014年4月22日火曜日

電子立国の凋落

【技術経営】電子立国の凋落や焼きギョーザのイノベーションに高い関心
2014年4月22日
 日経テクノロジーオンラインの技術経営とその関連サイト「アジア」「Japan Technology Next」「COLLEGE」に投稿された全ての記事(2014年3月14日~4月20日)のアクセス数ランキングは、人気連載「電子立国は、なぜ凋落したか」が1位から4位までを独占した。
アクセス記事ランキング(3/14~4/20)
技術経営
1 Appleにも鴻海にもなれなかった日本メーカー
2 イノベーションに背を向け続けた研究開発
3 成功体験から、産業全体が抜け出せない
4 日本のDRAM、「安すぎる」と非難され、やがて「高すぎて」売れなくなる
5 とがったアイデアは、なぜ丸くなる?
6 第3回:焼きギョーザの「新規性」と「進歩性」
7 「表具」第3話『「手が決まる」ということ』
8 STAP細胞の報道に感じる違和感、研究マネジメントも研究のうち
9 分業を嫌い続けた果ての産業衰退
10 「日本刀」 第1話 『最も強く、美しい武器』
11 「表具」第1話『床の間にテレビという現実』
12 「日本刀」 第4話 『頂上へ至る道はひとつではない』
13 ペットシッターの賃上げと中国生産の潜在力
14 日立がヘルスケア事業の方針を発表、5年後に売上高6000億円へ
15 「電子カルテからゲノム医療・医療ビッグデータへ」、富士通がヘルスケア事業の強化を発表
16 アジア均一化時代、各国対応商品の落とし穴
17 Android Wearと台湾EMSの存在証明
18 会計センスでコミュニケーション能力を高めましょう
19 「日本刀」 第2話 『今なお底知れない鉄のナゾ』
20 鎖国のときは栄え、開国したら衰退
 1980年代に世界を席巻した日本の電子産業は、1990年代初期のバブル崩壊を経て長い低迷期に突入。2012年から2013年にかけて数多くの著名企業が巨額の赤字を計上し、大規模なリストラを実施するまでに追い込まれている(関連記事)。
 「技術経営」のアクセス数ランキング1位から4位までを独占した西村吉雄氏の人気連載「電子立国は、なぜ凋落したか」は、日本の電子産業が現在の状況へ落ち込むまでの経緯を、国際政治から産業構造の変化までを踏まえて、多面的に分析した力作だ。
 第1位となった「Appleにも鴻海にもなれなかった日本メーカー」は、半導体や電子機器・システムで設計と製造の水平分業が普及した背景分析と、それを拒み垂直統合に固執して没落した日本企業を取り上げる。
 西村氏によると、欧米企業で水平分業が普及した背景には、資金調達を株式市場からの直接金融に頼っているため高収益化(=資産圧縮)の要請が強かったこと、インターネットの普及で外部取引のコストが低減したことなどがある。特に半導体分野では、製造技術の進歩で設計と製造の分業が可能になったことも大きな理由となっている。
 だが、銀行からの借入金に頼る日本企業では高収益への圧力が少ないため資産圧縮の動きは鈍かった。結果として、低収益部門を社内に抱えたまま垂直統合を維持することになってしまった。
 「電子立国は、なぜ凋落したか」以外では、「とがったアイデアは、なぜ丸くなる?」が5位にランクインした。同記事は「華があり、その取り組みや生き方に美しさを感じさせる技術者」を紹介する連載「華麗なる技術者」の1本で、日本たばこ産業(JT)の研究者として「嫌なにおいを抑えたたばこ」の基礎技術を開発した東信和氏が登場する。東氏は現在、大企業におけるイノベーション創出の枠組みを、実際のチームを率いながら体現することに挑戦している。
 続く6位にランクインした「焼きギョーザの「新規性」と「進歩性」」は、「ハイテク」の視点から美味しい焼きギョーザの特別な「味」を考察したもの。ギョーザと言えば水餃子が普通である中国出身の著者・徐航明氏が、日本で生まれた焼きギョーザの「イノベーション」を分析する。


連載主旨
 日本の電子産業、特に大手エレクトロ二クス・メーカーの衰退に歯止めがかからない。電子産業の生産額は2000年の約26兆円をピークに急減。この10年でほぼ半減した。業績悪化の結果、大手メーカーは構造改革の名の下に事業規模を縮小している。
 日本の経済成長を支えてきた電子産業は、なぜ、ここまでの事態に陥ったのか。電子立国の再興に光はあるのか。
 元・日経エレクトロニクス編集長で技術ジャーナリストの西村吉雄氏が、政策・経済のマクロ動向、産業史、電子技術の変遷などの多面的な視点で、凋落の本当の原因を解き明かしていく。
記事一覧
成功体験から、産業全体が抜け出せない
長期的視点からのまとめ──成功は失敗のもと [2014年04月17日]
イノベーションに背を向け続けた研究開発
R&Dへの国の関与増大は電子産業を活性化しなかった [2014年04月03日]
Appleにも鴻海にもなれなかった日本メーカー
EMSの発展、電子機器でも設計と製造の分業が進む [2014年03月20日]
分業を嫌い続けた果ての産業衰退
世界の半導体産業では設計と製造の分業が進む [2014年03月06日]
日本のDRAM、「安すぎる」と非難され、やがて「高すぎて」売れなくなる
汎用コンピュータの覇権をパソコンで失った理由 [2014年02月20日]
鎖国のときは栄え、開国したら衰退
市場のグローバル化で精彩を失った日本のパソコン [2014年02月06日]
100年ぶりの通信自由化がもたらしたもの
「自由化」「モバイル」「インターネット」の大波に翻弄された通信市場 [2014年01月23日]
分かっていたはずの「地デジ特需」終了
内需頼みから抜け出せなかったテレビ・メーカー [2014年01月09日]
電子立国、2012年の衝撃
生産はピークの半分以下に減少、貿易収支は赤字へ [2013年12月19日]

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