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2011年2月23日水曜日

贈る言葉です@賢治

事情はどうあれ・・・



松木農水政務官 辞表を提出

2月23日 21時13分 動画あり twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)
民主党の、小沢元代表に近い松木農林水産政務官は、小沢氏への党の処分に反発し、「政権交代の原点を忘れた菅内閣を支えていく自信はない」などとして、政務官を辞任する意向を固め、菅総理大臣宛てに辞表を提出しました。
松木農林水産政務官は、菅総理大臣と小沢元代表が争った去年9月の民主党の代表選挙で、小沢氏を支持し、その後、菅改造内閣で政務官に起用されました。しかし、22日、強制的に起訴された小沢元代表に対し、民主党が、裁判で判決が確定するまでの間、党員資格を停止する処分を決めたことなどに反発を強めており、23日夜、小沢氏に近いほかの政務3役らと会談しました。この中で、松木氏は、「菅総理大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への参加検討を唐突に打ち出し、党内を混乱させたほか、増税路線をまっしぐらに進めている。また、政権交代の功労者の小沢氏への敬意もなく、党内を分断するかのような行為は、私の思いを打ち砕くものだ。仲間を簡単に切り捨てる姿勢は承服できず、政権交代の原点を忘れた内閣を支えていく自信はない」として、政務官の辞表を提出する考えを伝えました。そして、このあと、松木氏は、菅総理大臣宛てに辞表を提出しました。これについて、篠原農林水産副大臣は記者団に対し、「鹿野大臣と話したが、大臣のところに電話があって、辞めさせていただきたいと官邸に辞表を出してきたという話だった」と述べました。松木氏は、22日夜も都内で開かれた会合で、「1年半前に掲げたマニフェストは、今はどんどん塗り替えられており、本当に寂しい思いだ。この党には、小沢氏や小沢氏周辺の人間には、基本的人権がない」などと、執行部を厳しく批判していました。

2010年12月16日木曜日

第十二弾 - 春と修羅@AH 東北

12/02/2010

春と修羅 - 序

わたくしといふ現象は
假定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち、その電燈は失はれ)

これらは二十二箇月の
過去とかんずる方角から
紙と鑛質インクをつらね
(すべてわたくしと明滅し
みんなが同時に感ずるもの)
ここまでたもちつゞけられた
かげとひかりのひとくさりづつ
そのとほりの心象スケッチです

これらについて人や銀河や修羅や海膽は
宇宙塵をたべ、または空気や塩水を呼吸しながら
それぞれ新鮮な本体論もかんがへませうが
それらも畢竟こゝろのひとつの風物です
たゞたしかに記録されたこれらのけしきは
記録されたそのとほりのこのけしきで
それが虚無ならば虚無自身がこのとほりで
ある程度まではみんなに共通いたします
(すべてがわたくしの中のみんなであるやうに
みんなのおのおののなかのすべてですから)

けれどもこれら新世代沖積世の
巨大に明るい時間の集積のなかで
正しくうつされた筈のこれらのことばが
わづかその一點にも均しい明暗のうちに
(あるひは修羅の十億年)
すでにはやくもその組立や質を變じ
しかもわたくしも印刷者も
それを変らないとして感ずることは
傾向としてはあり得ます
けだしわれわれがわれわれの感官や
風景や人物をかんずるやうに
そしてたゞ共通に感ずるだけであるやうに
記録や歴史、あるひは地史といふものも
それのいろいろの論料といっしょに
(因果の時空的制約のもとに)
われわれがかんじてゐるのに過ぎません
おそらくこれから二千年もたったころは
それ相當のちがった地質學が流用され
相當した證據もまた次次過去から現出し
みんなは二千年ぐらゐ前には
青ぞらいっぱいの無色な孔雀が居たとおもひ
新進の大學士たちは気圏のいちばんの上層
きらびやかな氷窒素のあたりから
すてきな化石を發堀したり
あるひは白堊紀砂岩の層面に
透明な人類の巨大な足跡を
発見するかもしれません

すべてこれらの命題は
心象や時間それ自身の性質として
第四次延長のなかで主張されます

大正十三年一月廿日  宮澤賢治

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