エジプト 混乱で文化財盗難も
2月13日 21時35分エジプトでは、ムバラク前大統領の辞任を受けて、軍が首都カイロ中心部の交通を再開させるなど市民生活の正常化が進む一方、考古学博物館から貴重な文化財が盗まれていたことが判明するなど、一連の混乱による被害も明らかになっています。
エジプトでは、大統領の権限を引き継いだ軍が秩序の回復と経済の立て直しを優先課題に掲げ、13日には反政府デモ隊が2週間余りにわたって占拠してきたカイロ中心部のタハリール広場でも交通を再開させました。広場には、民主的な政権への移行を見届けるとして数百人のデモ隊がとどまっており、道路から立ち退くよう求める兵士との間で一時もみ合いになりましたが、大きな混乱には至りませんでした。一方、エジプトのハワス文化財担当相は13日、一連の混乱のさなかにカイロの国立考古学博物館から古代エジプトのツタンカーメン王の木像など18点が盗まれていたことが分かり、警察が捜査を進めていることを明らかにしました。反政府デモが続く中、考古学博物館に暴徒が侵入してミイラなどが壊されたことは明らかになっていましたが、貴重な文化財が盗難に遭っていたことが分かったのは初めてで、一連の混乱の被害の大きさが改めて浮き彫りにされました。
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