偏心でなく、キングの慢心だ@クライスト
ビル倒壊は「偏心」の可能性
2月23日 5時48分ニュージーランドのクライストチャーチ近郊で起きた地震で、倒壊した語学学校が入っていたビルは、耐震性が低かったうえに、建物がねじれるように揺れる「偏心」と呼ばれる状態になっていたため倒壊した可能性があることが専門家の分析で分かりました。
耐震工学が専門の東京工業大学の和田章教授は、語学学校「キングスエデュケーション」が入っていた6階建てのビルについて、倒壊の前後の映像から構造などを分析しました。それによりますと、このビルは各階の「はり」の太さに比べて柱が細く、柱の数や構造を支える壁も少なかったことから耐震性が低かったとみられるいうことです。また、和田教授は、エレベーターが設置されていたとみられる構造の強い部分だけが倒れずに残っていたことから、建物の重心がずれた「偏心」と呼ばれる状態になっていた可能性があると指摘しています。通常、建物は地震の際、ひとつひとつの柱にかかる力が分散されるように建てられますが、「偏心」の状態になると建物が、構造の強い部分を中心にねじれるように揺れるため、一部の柱に力が集中し、倒壊につながることがあるということです。和田教授は「このビルは耐震性が低かったうえに、一部が壊れたことでバランスが崩れるなど、さまざまな悪条件が重なり、倒壊したのではないかと考えられる」と話しています。
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